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2月のジュニアはちょっとかわった作品をつくる授業ではじまりました。
フランク・ステラの作品の模刻を通して、現代美術のルールにふれてみるプログラム。
もともと美術史を学んでいたフランク・ステラ。ステラさんが若い頃には、もう写真も一般的な文化になっていて、絵がうまいだけでは美術はできないという時代になっていた。ステラさんは絵はあまり得意じゃなかったらしいのですが、なんせ頭が良くて文章を書くのも得意。自分が考えた形じゃなくて、もともと存在しているありふれた形をあえてつかったり、キャンバス自体の形を変えたりして、とにかく今までの「絵画とは絵の中身が問題」という概念からはみだすような、新しい表現を模索した芸術家のひとり。
今回はステラさんの作品の中でも、特徴がよく表れたシリーズの作品にならって製作していきます。使う形は「雲形定規」。この形をみたステラさんは「これだって使えるじゃないか」ということで、その形をたくさん使って、ひとつの絵画を構成しました。
まずは雲形定規のかたちをたくさん切り抜きます。
かたいダンボールにやや苦戦しながらも、かなり複雑なカーブを切りぬいていきます。
テーマは、「ハデ」で「立体にすること」「最後は壁に描けられる形にすること」。
それぞれ模様を考えて色をぬります。
納得のいく形ができるまでじっくり検討。
ステラさんは、普通は床に展示してもおかしくない、どんなに立体的で不定形の作品でも「壁にかける」というのがひとつのこだわりだったらしい。とにかくジュニアもそこにこだわってみよう。絵の上下も、自分なりに決めるのがポイント。
決まった形を組み合わせただけなのですが、それぞれいろんな形ができました。ジュニア版現代美術の完成?