7月K-Program No.11 みえないひと


テンペラ絵の具づくりに挑戦!キッズのこどもたちは、卵を割るのもドキドキ…できあがった絵の具で、古典絵画に数多く登場する天使をテーマにして絵を描きました。目に見えないものをあんなに上手に描いていた、昔の画家たちってすごい。

Try to make egg tempera paint! The children were excited to break an egg… and then, they painted a picture using the egg tempera paint, the theme was “Angel” who appears often in old paintings. Old painters were great because they painted even invisible things so well.

 
 
キッズのみなさんが使ってる絵の具は、もし使い切ってなくなったら、えふでや文房具屋さんなどで買うことができますね。今の絵の具は大きな工場で、機械でたくさん作られています。でも、工場もない何百年も前の時代には、どのように絵の具を作っていたと思いますか?

正解は、画家が自分で絵の具を手作りしていたのです。
今回は、そこに挑戦!

絵の具の成分には、大きくわけて
①色のもと
②のり成分
このふたつが必要です。
のり成分は、紙やキャンバスなどにくっつくために必要なもの。絵の具が基本ベタベタしているのはこの成分が原因。こののり成分がしっかりしていると、絵の具がはがれたりせず、絵が長持ちします。

今回の絵の具づくりに必要なのは、これ。

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たまごって、服について乾くと固まってなかなか取れなくなるよね…あの性質が、絵の具にはぴったりらしい!
さっそく準備しよう。もちろん自分で割るところから!

どきどき

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コンコン

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パカッと割ったら、黄味だけを上手に取り出します。
「できた!」

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「しっぱいしました!」「うおー!」「もういっかいやらせて!」あちらこちらで、半泣き、大騒ぎのキッズも。落ち着け〜。
たまごを割るのも、手先にはすごくいいトレーニングみたい。普段からお母さんのお手伝いをするべし。

さて、ここから絵の具づくりのスタートです。
たまごを使った絵の具は「テンペラ絵の具」と呼ばれています。500年以上前に考えだされた絵の具ですが、何百年も(!)色が長持ちするのが特徴。今現在もこの絵の具を使って絵を描いている人は世界中にたくさんいます。けっこう本格的な絵の具。

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「でも、きみだから、きいろしか作れないんじゃない?」というキッズのみんな。

黄身に白い顔料を加えてよく混ぜると…
だんだんと黄色みがなくなってきて、白になってきた!

えー!不思議。

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それからさらに赤・青・黄の顔料を追加して、自分の肌色をつくることに。

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少しの顔料でも色が微妙に変わるため、少しずつじりじりと調整。
「なんかちがう」
「ぐあいわるそう」
「かなりひやけしてるね」
キッズたちの、微妙ないろの見分け方。

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なかなか深みのある色を作ることができていました。
せっかくのテンペラ絵の具。テンペラ絵の具が主流だった時代に描かれていた「天使」をモチーフに絵を描きました。

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それぞれお好みのポーズで描いています。寝ていたり、座っていたり、弓矢を持っていたり。かわいらしい作品になりましたね。

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