|
7月のジュニアは、絵画のプログラムに取り組みます。
今週のテーマはミケランジェロさま。16世紀のイタリア・ルネサンス時代に活躍した彫刻家、画家、建築家…で、ダヴィンチやラファエロと並んで、三大巨匠と呼ばれています。「ダビデ像」は彼の代表作品であり、世界的に有名な彫刻のひとつ。
彫刻の他にも有名なのがこちら。システィーナ礼拝堂の内部に描かれた作品です。
天井と、正面の壁一面に何百人という人が描かれたこの巨大な絵画。ほとんど一人で、しかもそれぞれたった数年で描き上げたというのだからすごい!描かれた人たちは、本物の人よりかなり大きめに描かれています。当時礼拝堂に祈りにやってきた人々が見上げた時に、何が描かれているのか分かるようになっているそうです。16世紀はまだ電気もなく(当然テレビや映画などの娯楽もなく)、おそらく礼拝堂の中も薄暗く、その中でこの作品を見たら、どんなに臨場感があったろうと想像してしまいます。
「すごすぎ…」
そして、これらはすべて聖書の物語の場面を表しています。キリスト教では、世界はすべて創造主(クリエイター)が作ったもの、と考えられています。日本神話では、神様が「国を生んだ」と表現されます。こういう違いも不思議ですね。
天井画の中心に描かれているのはアダムと創造主(神様)。創造主がアダムを作った、まさにその瞬間の場面です。
それにしても、どうしてこんなに立体的な絵が描けるんだろう?おそらく、ミケランジェロさまは、本物にそっくり近づけるだけでなく、遠くからでもはっきりと、形やディティールが伝わるように工夫していると考えられます。
ということで、使われている色をまずチェック。手の部分だけでも、色ごとに切って並べると一目瞭然!
肌色かと思いきや、黒や濃い茶色だらけ。
頭でイメージする色と実際の色って、実は結構違うもの。
これがミケランジェロさまの描く絵がより立体的に見える秘密でもあります。
今回はこのカラーチャートを参考に、ジュニアたちも手の描写に挑戦!
自分の手をモチーフに、よい感じのポーズを決めましょう。ミケランジェロさまの絵は、手だけなのにかなりドラマチック。手は、昔から絵の中でバランスをとるのがかなり難しいといわれるところ。参考にするべし!
ざっくり形を取って、構図を決めたら…
メインの色づくりへ。
ちょっとやりすぎと思うくらい暗い色を置いても、離れて見ると意外と自然に見えるもの。その手応えをつかむと制作が進みます。おっかなびっくりのジュニアたちですが、思い切ってチャレンジしてみましょう。
次は、ジュニアでも、ひさしぶりのあの制作にチャレンジです。今回の色についての経験も生かせるとよい制作になりそう!楽しみです。