2013年5月 ロードアート「ロッカレイル」 歩行者天国で線路の積み木あそび?

常に帽子を手放さないワシが素直に脱帽するような、すごいクリエイターのみなさん。校長はそういうすごい人たちと会うたび、自分の凡庸さを痛感するのであります。例えばキギの2人や大塚いちおさん、押忍!手芸部の部長に、オールライトの唯くん、柳本博士…これまで多くのクリエイターがえふでっこに会いにきてくれました。そんなキラ星のごとく輝くクリエイターの中でも、会うたびホントにすげーと思うのが柿木原政広さん(=柿さん)なのであります。人あたりが柔らかくて、常にニコニコしてる柿さん。しかし考えが本質的。教育的にも目線がブレず、本当に凄いのです。デザインであれば常に仕組みや土台を考えるところから。いつもそういった着眼点にしびれます。その柿さんとタッグを組むのがズバ抜けた頭脳とアナーキーな行動力を誇るトゥルーリさん。カードゲームのロッカはこの2人が作っています。

グラフィックデザイナーがカードゲーム?そう、ロッカは優れたデザインのように「人と人のつながり」のちからを引き出してみんなの思考を広げ、関係を深めていくためのツールなんです。その人と人をつなげるロッカが、今度はSapporo My Rail Project(サッポロ・マイレール・プロジェクト)で、新たに線路と線路をつなぐシンボルとして登場します。それがRocca Rails(ロッカレイル)です。今年2013年、札幌に新しい路面電車がやってきて、さらに2年後には、現在の市電の線路が、西4丁目とすすきのとでつながり、ループ化する予定。Sapporo My Rail Projectは市電のある暮らしをもっと楽しくしたい、町と町、人と人のつながりが、もっと豊かに広がっていきますように、という思いから生まれた活動です。まほうの絵ふでも柿さん・トゥルーリさんもこの活動に協力しています。

乗り物もそうですが、世にあるたいがいのものは、だれかの願いだったり、欲望だったリがかたちになったものです。こうだったらいい、便利、こうあるべき!…そんな想いの始まりは、どこかの変わり者の思いつきかもしれません。しかし、そういった考えはだいたいが「無理だよ」という言葉の前で消えてしまうもの。そう、ダメな理由なら山ほど思いつくのがわれわれ凡人の悲しいところ。しかも実現したとたん「俺だって考えてた」とか「誰だって思いつく」そういうふうに言う人って多いです。そうじゃないのだよ。多くのひとの共感を呼び起こして、みんなが気付いていなかった願いをかたちにする。それがクリエイション。えふでとロッカが協力を決めたのは、このSapporo My Rail Projectをきっかけにクリエイティブのちからを見せつけるためぞな。ふふふ。ロードアートもやるぞー。