2013年1月12日、えふで史上初となる冬のロードアートを実施しました。今回のテーマは「ふゆのほし」。ほしはほしでも、ただのほしではない。なんてったってイラストレーターのスーパースター、大塚さんのほしなのだ。さらさらと描くこの手つき!
会場となった創成川公園は、札幌市の中心部ではありますが、公園の除雪に関しては一部の歩道だけでほぼ手つかずの真っ白な状態。ここで2時間って…どんだけの極寒ロードアートになるのかと思い、ワシ思わず極地用ウエアを調達してきたぞ!しかし当日は天候にも恵まれ、参加者・スタッフの中でもワシが一番の重装備。やりすぎた?
夏のアスファルトとちがってチョークが使えない冬のロードアートでは、絵を描くために砂を使います。冬道のツルツル路面対策、転倒防止のために使う滑り止めの砂。
まずはじめにこれを持ち運びしやすいように、ボトルに詰める作業からスタート。
さらに星型のテンプレートも準備。ほしはほしでも、大塚いちおさんの描くほしは、いい感じにひとつずつ形がちがうのだ。けっこう固いから、切り抜くのはお母さんにも手伝ってもらうべし。
準備ができたところで広場に出発!
大きな「いちおスター」を持ってはしゃぐ子どもたち。
これこれ、折らぬように持つだぞ。
広場はお父さんたちが一足先に出て除雪をしてくれていたが、さらにマイ・スコップ持参の子どもたちも雪かきの仕上げをする。ちんまい子が多いがな…画面の隅の方まできれいにせよ!
絵を描くスペースはなるべく固く、平らにしたいのだ。
でこぼこしとると砂絵が描けんであろ。
ということでここは雪中行軍!一列に並べ!
ザッ、ザッ、ザッ、ザッ…
足踏みで固めようとするが、これがなかなかうまくいかんのだ。
足が雪に埋もれて、転ぶ、遅れる、隊列が乱れまくる!
これじゃ整地にならんので角度を変えて雪中行軍その2。
ザッ、ザッ、ザッ、ザッ…きれいになるまで何度でもOK出さんぞというこちらのしつこさが伝わってか、けっこう本気で歩調を合わせるこどもたち。しかしまたしても列が崩れる!次々に倒れ込む子ども隊員。ぬぅ、これじゃあ雪山から帰還できんぞ。いかん!
しょうがないから作戦その3、広場の真ん中辺りだけでも整えようと、輪になって踏む作戦!
これはまあまあうまくいったぞな。
数回繰り返し、とりあえずOKとする!
一通り準備が整ったところで、やっとこさここから星の絵を描くのだ。ほぼ一発勝負というこのシーン、やや緊張の面持ち。
型と地面の間に隙間があると、ステンシルはうまくいかんぞ。しかも「砂の量は均一に!」「型を外す時に砂をこぼすな!」あれこれ言われ、思わず手袋を脱いで描きはじめた子どもも。
そして移動するときにもぜったいに他人のほしを踏むでないぞ。「まわりをよく見てそーっと歩け!」
全員のほしが完成したところで、待望の空撮が!
ブーンと空高く飛ぶのはカメラを搭載したラジコンヘリコプター。
子どもはもちろん、お父さん・お母さんたちからも「おお〜!」
完成!Click↓
ちなみにロードアートでは毎度のことですが、どんなふうに撮れているのか、下にいる子どもたちは全くわからないままカメラに手をふっております。
さて終了後。
名残惜しそうにほしの砂を集める子どもたち。今回は使った砂を全部集め、帰り道でツルツルしたとこ見つけたら砂を撒いていくという約束なのだ。おうちにつくまでがロードアートですよ!星屑だと思って大事に撒くがよい。
今回はラジへリの空撮に加えて、近くのビルの屋上や、地上に置いたクレーン、手持ちカメラなど、計4セットの撮影隊により、あらゆる角度から記録しておる。映像作品にはばっちり残ってるはず!完成が楽しみだのう。
その他にも今回の取り組みでは、広場の使用に関してや砂の準備・アナウンス等、本当にたくさんの関係者・スタッフのみなさんが参加してくれました。
そして子どもたちが広場に入る前に、除雪という重労働にご協力くださったお父さんたち、スタッフのみなさん。本当におつかれさまでした!みんな湯気出てましたね。
最後にツルツル路面対策の砂撒きについて校長から一言。
そもそも、こんなふうに「みんなで砂撒きしよう」なんてわざわざ言わずとも、北国ならではの不便さを解決するため、みんなが当たり前に行動するようになってほしいというのが本音。自分が不便なら、他人も不便。安全・安心が当然だと思うと「誰かがやってくれて当然」という考えしか出てこない。札幌の冬は昔よりも格段に過ごしやすくなっている。つまり誰かが道路の除雪や砂撒きをしているのである。どうすればいいのか、解決するための想像力こそが大事よな。