いぬねこいぬねこいぬこねこ展

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2016年1月9日(土)から17日(日)まで、『いぬねこいぬねこいぬこねこ展』を開催しました。イラストレーターの大塚いちおさんのポスターと、まほうの絵ふでのジュニアコースのこどもたちの彫刻作品、合わせて約一〇〇匹の犬と猫が集まった、にぎやかな展覧会。この企画の元は、大塚いちおさんが東京や福岡で開催していた「犬と猫。」展がベース。札幌で行うにあたり、せっかくなのでえふでのこどもたちと何か一緒にできるといいなと内容を膨らませ開催することができました。

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会場のD&DEPARTMENT HOKKAIDOギャラリーは、雑貨や家具を販売しているお店の一角にあります。会場の中に入ると、大塚いちおさんの犬や猫の大きなポスターが壁一面にずらり。色彩やタッチが鮮やかで「かわいい!」「おうちにあったら明るくなるね」と、見に来た人たちの会話もはずみます。おとなもこどもも関係なく惹きつけてしまう不思議な魅力はさすがです。

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これらのポスターは、いちおさんが普段からノートや紙に描きためてきたというたくさんの作品の中からセレクトし、大小様々なサイズのポスターに仕上げたもの。絵の具の塗りつぶしの質感、線やクレヨンの色合いなども、いい!

会場の真ん中にある展示台には、まほうの絵ふでのジュニアコースのこどもたちが十二月の授業で制作した、小さな犬や猫の粘土の彫刻作品がたくさん並びました。

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さらにぐるりと会場を見てみると…展示台から脱走して床を歩いている犬や、天井近くから見下ろしている猫、それから会場を飛び出して、お店の階段やテーブル、棚の上から顔を出している犬や猫まで。「あ、こんなところにいたよ!」と、見つけるたびにクスッと笑っちゃう。お店の方たちにも協力していただきながら、ビル全体が楽しい展示空間になりました。「いい顔してるね」「ポーズがたまらない」などなど、こどもたちの作品も好評でしたよ!
 
 
ワークショップレポート
【大塚いちおさんと犬猫のポスターをつくろう!】

9日(土)・10日(日)の2日間は特別ワークショップを開催!参加したのは4歳年中のこどもたちからおとなまでの幅広い年代。ベースになるB2サイズの白い紙には大塚さんの描いた犬か猫がプリントされています。「この犬や猫はどんなところにいると思う?」という大塚さんの問いかけからイメージを膨らませ、透明水彩絵の具をはじめ、サインペンやクレヨン・色鉛筆などを組み合わせて、雰囲気のあるポスターを制作しました。

大人気だった大塚いちおさんとポスターを描くワークショップ。いちおさんが描いた犬や猫の絵柄に、それぞれ背景を描き加えて一枚の大きなポスターを仕上げます。ある意味、いちおさんとのコラボレーションともいえるこの制作、さっそくポスターが配布されると…「ドキドキする」みんなちょっと緊張気味。

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いちおさんが犬や猫のポスターを描く時は「気持ち良さそうな感じにしたいな」「こんな場所にいたらどうかな」などとイメージしてから描いているそう。「みんなも犬や猫の絵を見て、最初に浮かんだイメージを大事にして。具体的な場所でなくても、ありえないことでもいい。何となく『明るい感じ』とか、『ぽつんと寂しい感じ』とか。」

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それぞれのイメージを元に色やかたちを描きはじめるうちに、制作も勢いづいていきます。「クレヨンだけ、絵の具だけではなく、いろんな画材を試してみて。」

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失敗したらどうしますか?という質問には「失敗は、ありません。描いた線をどう生かしていくかを考えて描き加えてみると、はじめは考えもしなかったものができたりして、むしろおもしろい絵になる可能性がある。」制作に参加したこどもからおとなまで、それぞれの年代に合わせてたくさんのヒントをくれました。

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雰囲気を壊さずにもっとスピードアップできる方法や、作品のいいところを生かすようなアイデア。そのバリエーションの幅は見事でした!

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完成後は参加者がそれぞれ作品について話し、さらにいちおさんからもひとことずつコメントが。「うまい・へたよりも、考えたイメージがどうしたら伝わるかを工夫したり、考えることが大事。」

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絵を描く仕事をずっと続けているいちおさんの言葉は、なるほどと頷けるものばかり。描き方だけではなく、絵の見方や感じ方も広がるワークショップでした。

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