2013年4月16日(火)から 4月29日(月)まで、D&DEPARTMENT SAPPORO(札幌市中央区大通西17丁目)にて『まほうのFで 世界でひとつだけのバッグ』展を開催しました。
スイスのチューリッヒで、マーカスとダニエルのフライターグ兄弟が生み出した「フライターグ」は、廃棄されるトラックの幌、シートベルト、自転車のインナーチューブをバッグへと生まれ変わらせるユニークなものづくりをするブランドです。まほうの絵ふででは、こどもたちにフライターグ兄弟のもの作りの姿勢を紹介し、幌の代わりに紙を使ってバッグ制作を追体験する授業を行いました。
会場には本物と見間違えるような、こどもたちが作ったメッセンジャーバッグがずらり。
幌の絵柄をそっくりに描いて切り抜いた紙をベースに、手描きのロゴや、ペンで黒く塗ったシートベルト。バッグのほとんどの部分はホチキスやテープで留めています。いわゆる一般的な「こどものクラフト」の技術で、そっくりなバッグを作りました。
シートベルトや自転車のインナーチューブは、それぞれ札幌市内の車屋さん、自転車屋さんから不要になったものを提供していただきました。
こどもたちのメッセンジャーバッグ制作の授業レポートはこちら
▶1週目:紙にトラックの幌の絵柄を描く
▶2週目:型で切り抜き、組み立てる
▶3週目:自転車のチューブ、シートベルト、他ディティールの仕上げ
さらに会場では約80点の作品とともに、紙のバッグが完成するまでの様子を映像にまとめてご覧いただきました。
Producer/Director : Akiyoshi Kitagawa Music: French Condenser
会場には廃棄される段ボールを使ったトラックも登場!こどもたちには負けてられんと、会場となったD&DEPARTMENT SAPPOROのみなさんとえふで校長が中心となって作りました。大人もなかなかやるでしょ!
途中、札幌市立大やえふでラボの中高生などの学生や、それぞれのお知り合いの応援も。展示会場を印象づける重要なアイコンになりました。
何もないところから、どうおもしろいものを作るか?というのは、実は大人もこどもも一緒で、フライターグ兄弟は身の回りにあるいろんなものを組み合せ、かっこいいブランドを作り上げてきました。アイディアで勝負するフライターグのもの作りの姿勢には、学ぶべきことがたくさんあります。自分たちのチューリッヒという町で、徹底して人の手によるもの作りを続けているという点にも、強い信念が感じられます。プロダクトだけではなく、人のつながりを感じられるフライターグというブランドをこどもたちに紹介できたこと、そして様々なかたちでこの展覧会に協力してくださった皆様に感謝します。
1995年以来、日本にフライターグを広める役割を担ってきたジック・ジャパン株式会社のユングニッケル憲さんと、菅家明彦さんをお招きしてトークイベントを開催しました。貴重なお話を聞ける機会とあって、会場にはまほうの絵ふでの親子をはじめ、札幌のフライターグファンの方たちなどたくさんの方がご来場くださいました。
フライターグ兄弟とは古くからのお友達という憲さんと菅家さん。この仕事も友人関係によってはじまり、厚い信頼のもと現在まで長く続いているというのが何ともフライターグらしいお話です。人のつながりやご縁を大切にする姿勢は、会場に来ていたこどもたちとの会話にも感じられました。
「バッグを作ってみてどうだった?」「フライターグのどこが好き?」「将来は何になりたい?」こどもに様々な質問を投げかけてくれた菅家さんとユングニッケル憲さん。小学生とまっすぐに向き合って、それぞれの内面にこんなに興味を持って話をしてくれる大人は稀です。そして話がおもしろい!会場のみなさんからもどっと笑いがわき上がっていました。質問を受けるこどもたちは終始ドキドキ緊張していましたが、きっと忘れられない出会いになったことと思います。
おふたりはこどもたちにとって、普段はあまり触れる機会のない種類(?)の大人だったようです。トークショーに来ていたこどものお母さんから、後日すてきなお話を聞きました。家に帰ってからも興奮覚めやらないこどもが一言、「あんな大人になって好きなことやれるんなら、なんか大人になるのも悪くないな」フライターグというブランドに触れて、これが一番の発見かもしれません。
世界で9番目、アジアで最初のフライターグによる直営旗艦店、銀座のFREITAG STORE TOKYOにて、まほうの絵ふでのこどもたちの作品と制作の様子をまとめた映像が展示されました。
住所:東京都中央区銀座1-13-12
TEL:03-6228-6142
月〜金:11:00-21:00 土日祝:10:00-20:00
まほうのFで 世界でひとつだけのバッグ展
主催:まほうの絵ふで 共催:D&DEPARTMENT PROJECT SAPPORO by 3KG 協力:JykK Japan, Studio V.A. 株式会社ドーコンモビリティデザイン、武田産業株式会社、NPO法人ezorock