ごはんのネ申さまがいることは、みんなが知っています。
それはこどもたちにとっては当たり前で、
わざわざ説明するまでもないことだったりします。
その「当たり前」の存在を言葉にして、形にしてみたら……。
それはとても難しくて、とても楽しいことになるかもしれません。
この展覧会では「ごはんのネ申さま」を、言葉や形、音や料理で表現します。
豊かで複雑な味わいの、いろんなネ申さまが、会場にやってきます。
2014年1月5日(日)〜1月26日(日)、札幌市白石区菊水のカフェ・プランテーションの3Fギャラリー「グルニエ」にて、『ごはんのネ申さま展』を開催しました。
小学校3年生〜6年生のこどもたちのイマジネーションから生まれた、様々なごはんのネ申さまが登場。お米はもちろん、ほうれん草のおひたしの中にも、ネ申さまいるよねえ。冷や奴の中にも、いるよねえ。どの作品も「なるほどたしかに」とうなずける見た目のネ申さまが会場に勢揃い。たくさんのネ申さまを前に、ご覧になった方々からも感嘆の声が。とにかくすごい迫力でした。
この作品は、まほうの絵ふでのジュニアコースのプログラムで制作したもの。「ごはんのネ申さまってどのくらいの大きさ?」「どんなにおい?」という質問からはじまり、ごはんのネ申さまについてみんなでディスカッションするところからスタートしました。性格や年齢なども具体的に想像していくと、段々と衣装や色にもこだわりが出てきます。
▶11月J-Program No.21 おーまいがー①
▶11月J-Program No.22 おーまいがー②
▶11月J-Program No.23 おーまいがー③
現代の暮らしには様々な文化がミックスされていますが、日本古来の八百万の神につながる「ごはんのネ申さま」は、脈々と「当然」のようにこどもたちに伝わっているようです。
「ごはんのネ申さま」について、こどもたちが話す様子を映像に収めました。ふだんはあまり人には言ったりしないことですが、改めて話してみるとおもしろい。似たようなネ申さまを思い浮かべていることもあれば、人によってバラバラなイメージを持っていたりもする。このちがいはどこから来るんだろう?(制作:北川陽稔)
「ネ申さまが話すとどんな声?」「動くとどんな音がするの?」こどもたちがネ申さまの音を想像して、自分の声や、いろんな道具を使って音を作りました。その音を録音して拾い集め、構成してみたら…まるでネ申さまが集まったようなにぎやかさ!3つの異なる音楽が完成しました。ごはんのネ申さまを想像しながら、ぜひ聴いてみてください。(制作:諏訪駿一)
ごはんのかみさま1-降ネ申
ごはんのかみさま2-交ネ申
ごはんのかみさま3-孝ネ申
こどもたちが大好きなおうちのごはん。お母さんたちは、毎日どんなことを考えながら料理を作ってくれているんだろう?おうちのコックさんであるお母さんたちに話を聞いてみました。
この展示作品自体がおうちの形になっており、さらに会場への出入り口になっていました。
ごはんのネ申さまになったつもりで、おべんとう箱の中に入ってみよう!という展示でした。ごはんやおかずのクッションを詰め込んで、自分が好きな「おべんとう」を完成させたり、中にかくれて遊んだり…。自分が小さくなったのか、おべんとうが大きくなったのか?ふしぎなネ申さまの世界を体験しました。
いつもいっしょにごはんを食べる家族のみんなは、どんなネ申さまを思い浮かべるのかな?お父さんのイメージするネ申さま、お母さんの考えるネ申さまも見てみたい。画材、粘土、木などを使って、みんなで「ごはんのネ申さま」を作ることができる常設スペースを設けました。
最終日には、会場の一角に、ご来場の方々がつくったごはんのネ申さまがずらりと並んでいました。
会期中、Plantationにて「ごはん」をテーマにした様々な活動を行いました。
関連事業 新春おもちつき
1月5日(月)からスタートした『ごはんの神さま展』。オープニングは新春おもちつきから!炊きたてのもち米のいい匂いがする中、「よいしょー!」のかけ声と共に、お父さん、お母さん、こどもたちも、参加者全員が順番順番に杵でおもちをつきました。このかけ声がまた良い感じで、会場全体が盛り上がりました。
お楽しみは、会場のカフェ・プランテーションさんからご用意いただいた、おもちの味付けの数々。定番のお醤油・のりから、大根おろし、コーヒー餡子やきなこコーヒーなど、10種類以上のバリエーション!カフェならではの味も楽しむ事ができました。ホクレンさんから提供していただいたもち米でできたおもちは、少し冷めてもずっとやわらかい!よい新年の幕開けになりました。
関連事業 こどもレストラン
1月8日(水)、12名のこどもたちが、カフェ・プランテーションの現場仕事を1日体験する『こどもレストラン』を開催。
厨房係はひたすら仕込み。店員さんの慣れた手つきに負けじと、特別レシピをメモしつつ、ご予約のお客様分の食材を大量に準備します。普段見えないレストランの食事の下準備作業は、とにかく集中力・体力勝負!
ホール係は接客サービスを徹底的に練習。言葉遣いに苦戦!「いらっしゃいませ。ご予約の名前を…えーとなんだっけ?」食器をトレーにのせ階段を上り下りの練習…「コップの水こぼれた!」慣れない仕事にあたふた。
レストラン開店までバタバタしているところ、いざ本物のお客様がご来店!ところが来た途端、スイッチが切り替わったかのように、こどもたちの動きが劇的に変化!さっきまで重たそうに運んでいた、たくさんの食器が載ったトレーもてきぱき運び、こどもたち同士の連携もスムーズ。直前までのぎこちなさはどこに?まわりで見ていたおとなたちもびっくりしつつ、ニヤニヤ。
こどもたちも慣れて来た頃、自分の担当仕事以外のことも自然とこなすようになっていました。お客様の食べるペースを考慮して「そろそろ次の料理、準備しておいたほうがいいよね」、ホールにいるお客様全員の手元をチェックし「お冷やおつぎいたしますか?」、「あいた食器をおさげいたします」…慣れなかった言葉使いもさりげなく出てくるように。「仕事」ってすごい。店員さんたちもこどもたちに本当に真剣に教えてくださいました。最初から最後までほとんど立ち仕事の中、こどもたちも長時間よく頑張りました!
関連事業 ごはんの「ことば」
1月16日(木)、北海道産のお米を食べ比べながら、ごはんの「ことば」ワークショップを実施しました。ゆめぴりか、ふっくりんこ、ななつぼし、大地の星という四種類のお米を、しっかりと味わうことからスタート。
うーん、比べてみるとたしかに違う!ごはんの味を表現する時にポイントになるのは、香りや味、外見、粘り、食感など。これらを中心に、ことばの先生・カゼソラ text & project 高崎 克秋さん、佐々木美和さんをお招きし、味を表す言葉を探してみました。ちょっとお米博士に近づいた気分!
最後に、ごはん展にちなんだスペシャルおまけ!
会場となったカフェ・プランテーションさんから特別に、『こどもレストラン』で子どもたちが実際に作った『こどもレストラン特別メニュー』レシピを公開していただきました!ぜひ、ご家族みんなでレストランの味にチャレンジしてみては?
<シーザーサラダ 4人前> ・水菜…1束 ・グリーンリーフ…5枚 ・パプリカ赤/黄…8分の1個 <ドレッシング> |
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作り方 1 水菜、グリーンリーフを水につけてシャキッとさせる。 2 水菜、グリーンリーフ、パプリカは食べやすい大きさにカット 3 ドレッシングの調味料を全てボールに入れて泡だて器でよく混ぜる。完成 |
<かぼちゃのスープ> ・かぼちゃ…100g ・玉ねぎ…60g ・ごはん…20g ・牛乳…200ml ・ホワイトペッパー…少々 ・塩…少々 ・バター…10g ・コンソメ…小3 トッピング |
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作り方 1 かぼちゃは下ゆでする。皮の部分は全て切る。玉ねぎはみじん切にする。 2 鍋に油をひいて、玉ねぎを炒める。 3 炒めたらかぼちゃ、ごはん、牛乳を加えて火にかける。 4 ホワイトペッパー、塩、バター、コンソメを加えて味を整える。 5 最後にバーミックスで全体をしっかり混ぜて、お皿に盛りつけて完成。 |
<バターライス> お米1合につき ・バター…5g ・塩…2つまみ ・コショウ…2つまみ ・水…目盛よりも少し少なめ つくりかた |
<照り焼きローストチキン 2人前> ・鶏もも肉…1枚 ・てりやきソース(市販のものでOK)…10cc ・プチトマト…2粒 ・スナップえんどう…2本 ・じゃがいも(キタアカリ)…1/2 個 ・バジル…適量 ・ローズマリー…適量 ・塩…少々 ・コショー…少々 ・クレソン…トッピング |
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作り方 1 鶏もも肉を半分にカットし、隠し包丁で切れ目を入れ、黒コショーで味付けする。 2 ビニール袋にお肉を入れて、てりやきソースを入れてよく揉みこむ(約2時間くらい) 3 プチトマトを洗っておく 4 スナップエンドウのヘタをとり、下ゆでする、冷めたら半分にカット 5 ジャガイモを火の通りをよくするようにした茹でする。 6 一口大にカットし、油をひいたフライパンで炒め、バジル、ローズマリー、塩、コショーで味付けする。 (※ハーブはお好みのものでOK) 7 味付けしたお肉を油をひいたフライパンで中火で皮目から蓋をして焼く。(約3分半) 裏面もひっくり返して焼く(約3分)火が通るまでしっかり焼いて下さい。 8 お皿に盛りつけて完成! |
<サーモンのムニエル 2人前> ・サーモン…200g ・ベビーリーフ…適量 ・ディル…適量 ・ピンクペッパー…適量 ・岩塩(あら塩)…適量 <バジルソース> |
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つくりかた 1 バジルソースは全ての材料をフードプロセッサーにかけてよく混ぜる。 2 サーモンを一人前100gずつにカットし、食べやすい大きさにカット。 3 塩コショー、エルブドプロヴァンス(お好みのハーブでOK)で味つける。 4 ベビーリーフを塩、オリーブオイルでからめておく。 5 サーモンに小麦粉で衣をつけて、バターをひいてフライパンで両面ソテーする。 さらにパセリバターを加えてからめる。 6 お皿にセルクルでぬいたごはんを盛り付けてソテーしたサーモンをもりつける。 ソースをサイドにひいて、ベビーリーフを盛り付ける。 7 ディル、ピンクぺッパー、岩塩をトッピングして完成。 |
<バニラライスクリーム> ・お米…お好みで ・粉糖…適量 ・バニラアイス…適量 |
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つくりかた 1 お米をフライパンで煎って色をつける 2 天板にオーブンシートをひき、煎ったお米を並べ、粉糖を軽くかける。 3 少し焼いて砂糖がとけたら完成。 4 ミルに粗めにかけてくだく。 5 バニラアイスに混ぜてあげれば完成。 |
主催:まほうの絵ふで 共催:Plantation by MORIHICO 協賛:北海道米販売拡大委員会